B 横に押し合うとき(左・右)(10回づつ)
 
方法:側頭部に手をあてて押し合います。
目的・意義
- 筋力強化(胸鎖乳突筋・僧帽筋・斜角筋など)
- 可動域の拡大(筋肉や関節の柔軟性向上)
- 姿勢の改善(正しい姿勢の維持)
- 肩こり・首こりの緩和(血行促進)
- 日常生活動作の改善(運転や後方確認動作の向上)
首の側屈に関わる主な筋肉
- 胸鎖乳突筋:片側収縮で同側に側屈、反対側に回旋
- 斜角筋:側屈・回旋・呼吸補助に関与
- 僧帽筋:側屈・伸展・回旋に関与
- 頭板状筋・頸板状筋:伸展・側屈・回旋に作用
- 頭最長筋:伸展・側屈・回旋に作用
- 頭半棘筋:伸展・回旋に作用
- 頸部深層屈筋群:頸椎の安定化に重要
※首の動きは、これらの筋肉の複合的な連携で成り立っています。
B.肩の体操
C 肩をすくめる → 力を抜く(10回)
 
目的・意義
- 僧帽筋上部の収縮と弛緩による血流改善
- 緊張性肩こりの解消
- 自律神経のバランス調整(リラクゼーション効果)
関与する筋肉
- 僧帽筋:肩や首の運動に関与。硬くなると肩こりの原因に。
- 肩甲挙筋:肩の挙上を補助し、こりや痛みの原因となることも。
※シュラッグ動作(肩をすくめて保持・脱力)を繰り返すことで、僧帽筋を刺激し、肩こりの改善に役立ちます。
D 肘を引いて胸を張る → 手を前に伸ばす(10回)
 
目的・意義
- 菱形筋、僧帽筋中部、前鋸筋の活性化
- 肩甲骨の可動性・安定性の向上
- 四十肩・五十肩の予防、猫背の改善
肩甲骨の内転に関わる筋肉
- 僧帽筋中部繊維:内転・上方回旋を担当
- 菱形筋:肩甲骨を内側に引き寄せ、姿勢を正す
肩甲骨の外転に関わる筋肉
- 前鋸筋:腕を前に突き出す動作などで活躍
- 小胸筋、鎖骨下筋:肩甲骨を外転・下方回旋に導く
E 肩甲骨を前後に回す(前5回・後ろ5回)
 
目的・意義
- 僧帽筋、肩甲挙筋、肩甲下筋などの動的ストレッチ
- 肩関節の可動域維持と拘縮予防
関与する筋肉
- 僧帽筋:肩甲骨の挙上・内転・外転などに関与
- 肩甲挙筋:肩甲骨の挙上・下方回旋を補助
- 菱形筋:内転・上方・下方回旋を担当
- 前鋸筋・小胸筋:肩甲骨の外転・下方回旋を担う
F チューブを使った肩外旋運動(10回)
 
手順
- 肘を直角に曲げ、脇をしめる
- 掌を上にしてチューブを握る
- 肘を体につけたまま、手を外側に開く
目的・意義
- 回旋筋腱板(棘下筋・小円筋)の強化
- 肩関節の外旋筋バランスの改善
関与する筋肉
- 棘下筋・小円筋:肩関節の主な外旋筋
- 三角筋後部線維:外旋の補助
その他の重要筋
- 棘上筋:肩の外転と安定化に関与
- 肩甲下筋:肩の内旋を担い、外旋筋と拮抗
※棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋は「ローテーターカフ」として肩の安定性を支えています。
これらをバランスよく鍛えることで、肩関節の機能改善やケガの予防につながります。
C.腰の体操
G 呼吸と体幹前屈(10回)
鼻から息を吸い、口からゆっくり吐きながら、頭を上げておへそをのぞき込みます。
 
目的・意義
- 腹横筋・骨盤底筋の活性化(体幹深部筋)
- 横隔膜の柔軟性向上
- 体幹の安定性強化と腰痛予防
体幹を前屈させる主な筋肉
- 腹直筋
- 脊柱起立筋
- 広背筋
- 大殿筋
- ハムストリングス
- 腸腰筋
- 腰方形筋
- 大腿四頭筋
※これらの筋肉が連動してスムーズな前屈動作を可能にします。
H ヒップリフト(10回)
 
お尻を締めながら、床からゆっくり少し浮かせます。
目的・意義
- 大殿筋・ハムストリングスの強化
- 骨盤の安定性向上
- 脊柱起立筋の軽度強化と腰部支持力の向上
関与する主な筋肉
ポイント
- お尻に意識を集中し、上半身はリラックス
- 膝の角度・フォームを意識し、反動を使わない
- 呼吸を止めずに実施
※姿勢改善・基礎代謝向上・ヒップアップにも効果的です。
I 片膝抱えストレッチ(左右5セット 各20秒)
 
片膝を胸に引き寄せて20秒キープします。
目的・意義
- 大殿筋・梨状筋・腰部筋群の柔軟性向上
- 坐骨神経痛の予防
- 腰椎椎間関節の緊張緩和
伸ばされる主な筋肉
※足を伸ばした状態で行うと腸腰筋のストレッチ効果が高まります。
※膝を抱えたまま左右に揺らすと、さらに柔軟性向上が期待できます。
J 骨盤前傾・後傾運動
 
背中を丸めておへそをのぞき込む(骨盤後傾)→ 顔を上げて胸を張る(骨盤前傾)
目的・意義
- 腸腰筋・多裂筋など骨盤周囲筋の可動性改善
- 正しい骨盤の動き方を身につける
- 姿勢矯正と慢性腰痛の軽減
骨盤を後傾させる主な筋肉
骨盤を前傾させる主な筋肉
- 脊柱起立筋群(最長筋・腸肋筋・棘筋)
- 腸腰筋
- 大腿直筋
※これらの筋肉は座位・立位・歩行時など日常動作の中で姿勢維持に関与します。
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