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26_2.破傷風
  • 破傷風とは
  • 破傷風(tetanus)は 破傷風菌(Clostridium tetani) という土壌中に存在する嫌気性菌が作る毒素(テタノスパスミン)によって起こる感染症です。 菌自体が体内で増えるよりも、この毒素が神経に作用することで症状が出ます。
  • 感染経路
    • 土壌、ほこり、動物の糞などに含まれる芽胞がけが(切り傷、刺し傷、擦過傷、火傷など)を通じて体内に入る
    • 特に深くて汚染された傷(釘・ガラス・動物に噛まれるなど)で発症しやすい
  • 症状の特徴
    1. 毒素は中枢神経に作用し、抑制性ニューロンを障害するため、筋肉が過剰に収縮するのが特徴です。
    2. 初期症状
      • 口が開きにくい(開口障害、いわゆる「牙関緊急」)
      • 噛みしめ・首や肩のこわばり
    3. 進行すると
      • 全身のけいれん(音や光・触刺激で誘発される)
      • けいれんにより呼吸障害や窒息の危険
      • 無治療なら致死率は非常に高い(50%以上)
  • 潜伏期間
    • 通常3日〜3週間(平均 1週間前後)
    • 傷口が頭部に近いほど潜伏期が短く、重症化しやすい
  • 治療
    • 抗毒素(破傷風ヒト免疫グロブリン:TIG)の投与
    • 抗菌薬(メトロニダゾールなど)で菌の増殖抑制
    • けいれんに対して鎮静薬や筋弛緩薬を使用
    • 人工呼吸管理が必要になることもある
  • 予防(ワクチンが最も重要)
    1. 定期予防接種(日本の例)
      • DPT(ジフテリア・百日せき・破傷風)として乳幼児期に3回+追加1回
      • 11歳頃に2種混合(DT)追加
      • 成人後は10年ごとに追加接種が望ましい
    2. けがをした時の対応
      • 汚染創でワクチン接種歴が不明または10年以上経過 → 追加接種を検討
      • 高リスク創(深い刺し傷など)で接種歴が不十分 → TIG(免疫グロブリン)投与
  • まとめ
    • 破傷風はけがから感染するが、人から人へはうつらない
    • 毒素による筋肉のけいれん・呼吸障害が致命的
    • ワクチン接種による予防が最も重要
    • 汚い傷や深い傷を負ったときは、ワクチン接種歴を確認し、必要に応じて追加接種やTIG投与が推奨される


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